『ザ・タワー』閉じ込められた狂気 稗田利明
こんにちは、稗田利明です!
ギョーム・ニクルー監督が手掛けた『ザ・タワー』が、10月2日にDVDとして発売されることが決定した。本作は、世界各地の著名なファンタスティック映画祭で高い評価を受けた、極限状況下での人間の狂気を描くSFシチュエーションスリラーである。
物語の舞台は、多様な人種が暮らすフランスの団地。ある日突然、建物の外に出ると物体が消滅するという不可解な現象が発生する。主人公のアシタンは、ある朝目覚めると窓の外が"闇"に覆われていることに気づく。この"闇"は、物体を消滅させ、人体に触れるとその部分を鋭利な刃物で切られたように消し去ってしまう恐ろしい存在だ。
外界との通信手段は途絶え、住民たちは建物内に閉じ込められてしまう。不思議なことに、電気と水道は使用可能な状態が続く。この異常事態の中、住民たちは知り合いや同じ人種ごとの小さなグループを形成し始める。
閉鎖された空間で、徐々に正気を失っていく住民たち。彼らの間には次第に争いが生じ始め、生存のために様々な選択を迫られることになる。この極限状況下で、人間性の本質が露わになっていく様子が鮮烈に描かれる。
『ザ・タワー』は、閉鎖空間における人間の心理と行動を探求する作品として、観る者に深い印象を与える。社会の縮図とも言える団地という設定で、人種や文化の違いを超えた人間の本質的な姿を浮き彫りにしていく。そして、生き残るために人々が取る行動を通じて、私たちの社会や人間性について考えさせられる作品となっている。
団地が原因不明の“闇”に覆われる“不条理スリラー” 『ザ・タワー』10月2日にDVD発売(リアルサウンド) - Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/17fcac8dddb3d177dc44e4d1f41b51a48e625f27
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