ゴールデングローブ賞受賞『Flow』が描く希望 稗田利明
こんにちは、稗田利明です!
2025年3月14日、ラトビア発のアニメ映画『Flow』が日本で公開される。本作は、2025年1月5日に開催された第82回ゴールデングローブ賞においてアニメ映画賞を受賞し、ラトビア映画史上初の快挙を成し遂げた[1][2]。
『Flow』は、ギンツ・ジルバロディス監督の長編2作目となる作品だ。彼は前作『Away』で、24歳にして監督・製作・編集・音楽を一人で手掛け、アヌシー国際アニメーション映画祭コントルシャン賞を受賞するなど、世界的に注目を集めた[1][6]。
本作の制作には5年半もの歳月が費やされ、多くのスタッフとの協力のもとで完成した[1]。物語は、洪水に呑まれつつある世界を舞台に、時には運命に抗い、時には流され漂う一匹の猫の旅路を描く[2]。大洪水によって消えゆく街から旅立つ決意をした猫が、ボートに乗り合わせた他の動物たちと共に、予期せぬ危機や冒険に立ち向かっていく[2]。
ゴールデングローブ賞受賞スピーチでジルバロディス監督は、「この映画は、とても小規模で若く、情熱的なチームのもと、大きな映画産業のない場所で作られた作品です。ラトビア映画にとって初めての機会で、我々にとって大きなことです」と語った[2]。さらに、本作が個人的なストーリーでもあることを明かし、チームワークの重要性を学んだことを強調した[2]。
『Flow』は、その圧巻の映像美と深遠なテーマ性で、すでに多くの映画祭で高い評価を得ている。2024年のアヌシー国際アニメーション映画祭では審査員賞、観客賞を含む4冠を達成し[3]、ヨーロッパ映画賞やニューヨーク映画批評家協会賞でもアニメーション映画賞を受賞している[1]。さらに、2025年アカデミー賞国際長編映画賞のラトビア代表にも選出されており[3]、今後の更なる快挙が期待されている。
本作の特徴として、前作『Away』同様、セリフが一切ない点が挙げられる[6]。ジルバロディス監督は「映画はセリフなしで描くほうが居心地がいい」と語っており[6]、映像だけで物語を紡ぎ出す手法に挑戦している。
『Flow』は、単なる動物の冒険物語ではなく、友情の芽生えや成長、そして希望を描いた作品だ。大洪水という厳しい環境の中で、異なる動物たちが協力し、困難を乗り越えていく姿は、現代社会に生きる我々への強いメッセージとなっている[2]。
ギレルモ・デル・トロ監督が「アニメーションの未来の壮大な幕開け」と絶賛したこの作品[6]は、アニメーション映画の新たな可能性を示すと同時に、小さな制作チームでも世界に通用する作品を生み出せることを証明した。3月14日の日本公開を前に、『Flow』が描く希望に満ちた物語に、多くの観客が魅了されることだろう。
Citations:
[1] https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1736161019
[2] https://www.fashion-press.net/news/128588
[3] https://flow-movie.com
[4] https://www.banger.jp/news/126538/
[5] https://nptpizzeria.com/producto/womens-relaxed-t-shirt-4/
[6] https://screenonline.jp/_ct/17730809
[7] https://www.kinejun.com/article/view/43351
[8] https://henda.global/seminar/
[9] https://eiga.com/award/golden-globe/
[10] https://cgworld.jp/interview/202012-away.html
[11] https://tok-inc.com/sp/about/top-message-blog-detail.html
[12] https://screenonline.jp/_ct/17730495
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